2017年 08月 13日 ( 1 )

ある日の読書『蜜蜂と遠雷』

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『蜜蜂と遠雷』  恩田陸


2017年、直木賞と本屋大賞をダブル受賞した、この小説、
今年の代表的な一冊になること間違いないでしょう。

本屋さんに行けば、この装丁の本が、うずたかく積まれているのをお見掛けした方も多いはずです。

出版元は「幻冬舎」。
幻冬舎って、割と好きな出版社です。
肩苦しさがなくて、軟派な大衆小説寄りで、文芸ものと一線を引いてる感じが。。
年間ベストセラー№1もあり得るこの本、幻冬舎さんの臨時ボーナスもあるあるじゃない?と思うわけ (笑)



”鳴り物入り”の、この小説、
読む前からの期待感はハンパありません。

そんなハードルもなんらと跨いでしまうのね。



三年に一度の、国際的なピアノコンクールを舞台として、
第1次から3次予選そして本選までを、緻密に描写してますが、
優勝者は誰なのか、というところが全てではないのです。

コンクールに挑戦する4人の若き天才に焦点を当て、
4人のそれまでのストーリーと、コンクールの中でめぐり会い、
それぞれの音楽性を高めていくストーリーが軸になっています。



クラシックの世界に関して、ほぼほぼ無知なワタシでも、
最後の最後まで飽きずに興味深く読みすすめられたのは、
やはり作家さんの腕でしょうか。

構想12年、取材11年、執筆7年。

三年に一度の浜松国際ピアノコンクールを4度取材しながら、
執筆も並行して行ったという恩田さん。

音を文章に表現することは、とても難しいと思うのだけど、
一次予選から本選まで、息抜く間もなく、淀みない音楽表現が続いてます。

恩田さんご本人も、三次予選あたりから、
音に対して、もう書き尽くした感があって、しばらく筆が止まったと仰ってます。

身を粉何して小説を書くって、こういうことなのだと思いました。


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by ukico32744 | 2017-08-13 22:00 | ある日の読書 | Comments(2)