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ある日の読書『風は西から』

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風は西から  村山由佳


村山由佳さんものは、超久しぶり。
新聞の書評を読んで、図書館に予約した。

..............................

大手居酒屋チェーンに勤める健介と食品会社の営業職千秋は、大学時代からの恋人だ。
健介は本社勤務から、都内有数の売り上げを誇る居酒屋の店長に配属される。
健介の苛酷な激務の始まりだった。
そして、三か月後、健介は最愛の千秋や両親に、何も遺さずアパートから飛び降りる。
真面目で一生懸命になればなるほど、企業にその気持ちをとことん利用されて、
全部まとめて仇で返されたのだ。
過労自死に間違いなかった。

ここまでが、小説の折り返し地点。
会社に傾倒し、社長に心酔し、明るく意欲に燃えていた健介が、心身ともに崩れていくのが、
痛々しくて胸が締め付けられる。

小説の折り返し後半部分は、千秋と、健介の両親が、傷心を抱えながら、健介の名誉を挽回するために、
巨大ブラック企業と戦う様子が書かれている。

数年かかりながら、諦めず、最後に会社に非があることを認めさせるのだ。

............................

恋愛小説がお得意の村山さんが、硬派な社会派小説を書くと、こういうふうになるかぁ。。
というのが、よくわかる。

お互いを想い合う健介と千秋の心が、とてもキュンキュンしてるのだ。

それだけに、健介が亡くなったあとの、千秋の傷心がいたたまれない。

健介が大好きな奥田民生の曲「風は西から」が、小説のタイトルにもなっている。
ドライブデートでは、いつも二人で口ずさんだという思い出が余りある曲。

この曲が、ラストに小さな奇跡を起こす。

これはもう、恋愛小説家村山さんの、お得意の仕込みに間違いないでしょう。

キュンキュンする社会派小説なのでした。




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by ukico32744 | 2018-08-03 18:35 | ある日の読書 | Trackback | Comments(14)
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Commented by sakae2009 at 2018-08-03 20:49
読書する時間ありますね。
私だったら眠たくなってしまうと思います。
仕事主婦それにパソコンよく頑張ってみえますね。
現実にあるような話ですね。
Commented by ukico32744 at 2018-08-04 06:52
> sakaeさん、
読書は息抜き。blogは生活の一部。
なので、ぜんぜん頑張ってないですよ。
仕事はガチ頑張ります。(笑)
家事はもう毎日のことですからね~。真面目にやったり手抜きしたりね。

Commented by M at 2018-08-04 07:01 x
もう、暑さが過ぎ去り、ヒンヤリとした風が吹き始めました。
そうなると、本が読みたくなりますね。
ゆっくりと読書でも始めようかなぁ。
奥田民生、懐かしい、昔好きでよく聴いていました!
そうですね、タイトルが同じです!まったり、ゆるりとした雰囲気かな?
Commented by ukico32744 at 2018-08-04 08:59
> Mさん、
奥田民生、好きですか!?
「風は西から」もいいですが、「イージューライダー」とか、
爽やか気分になれますよね♪
この小説、けっして「まったり・ゆるり」ではないんですよ。
ノンフィクションのような厳しいストーリーのなかに、二人の恋愛時代が織り込まれていて、
その部分がキュンキュンなんです。

Commented by ejichan555 at 2018-08-05 09:58
おはよう。
村山由佳の小説は大好きですが、活字から遠ざかった暮らしです。
彼女の恋愛ストーリーが好きで、硬派な社会派小説はちょっと戸惑いますわ。
でも、読みたい。
16日から夏休みなので、やることが多すぎかも。
Commented by 01914383i53678 at 2018-08-05 14:54
こんにちは。
暑い毎日です。

忙しい中、本を読んだり、映画を観たり、精力的なukicoさんを尊敬します。
本当に時間の使い方が上手ですね。

仕事で心身ともに疲れてしまうと言う、今、まさに問題視されていること。
考えさせられることが多い本のようですね。
Commented by kojiroumam123 at 2018-08-05 14:58
「風は西から」
興味深いですね~!
ドラマにならないかな~!
Commented by ukico32744 at 2018-08-05 18:22
エジちゃんさん、
村山由佳さんの恋愛小説お好きなんですね。わたしにはちょっと甘すぎる感じです。
男性のほうが、ロマンチストと、この場でしっかり証明できましたね。
今日は帯広に来てます。
あくつの「サバラン」食べてみました。
とっても美味しかったですよ。
Commented by ukico32744 at 2018-08-05 18:27
ちぃさん、
そちらは酷暑で、やる気気分が減退しますよね。
こちらは暑いといっても、そちらに比べると優しいものです。
わたしは暑い時のほうが動ける感じがします。
精力的というものではないのです。
ただ、ちょこちょこしてるだけ(笑)
Commented by ukico32744 at 2018-08-05 18:29
こじろうママさん、
ほんとドラマになったら、見応えあると思います。
居酒屋ワタミの過労自死の、実際にあったことがベースになってるみたいです。
Commented by purikitirox at 2018-08-05 23:00
村山由佳さん、昔はかなりはまっていましたが、告白小説めいたものを書き始めたころからはしばらく遠ざかっていました。
でも、ukicoさんの書評を読んで、また興味が湧いてきました。村山由佳さんが最初の結婚のころ住んでいらした房総の家、とても好みだったんです、手作りっぽくて。もうそのころには彼女も戻れないでしょうけど。色々な人生経験を経ての村山さんの作品、また読んでみたくなりました。
Commented by ukico32744 at 2018-08-06 07:13
> purikitiroxさん、
わたしも「天使の卵」シリーズ、途中までかなり夢中で読んでたんですよ。
ストーリーが進んでいって、ある時パッタリ興味が失せてしまったのは何故かしら(笑)
村山さんはそれからのご無沙汰でした。
村山さん、原宿にお住まいだったのですか?
お家までご存知なんて、とてもファンだったのですね。
「風は西から」、今の村山さんと、以前の村山さんと、両方楽しめる小説と思います。

Commented by momoseke at 2018-08-06 18:17
個人的には村山由佳さん
どろどろした恋愛小説がお得意って思ってました。
なのでこの本は意外
いつだったかのTVで自分にタトゥーを彫れたのは
小説家たる職業がカタギの仕事ではないのだという
戒めのためだとか、、、そんな記憶が
Commented by ukico32744 at 2018-08-07 16:33
> モモセさん、
村山さんって、その昔は「天使の卵」っていう、やたら長いシリーズものの、キュンキュンの恋愛小説を書いてたんですよ。
確かドラマだか映画だかになったような。。
それからしばらくして、どろどろ系になったのかしら。
ほ~ぅ。。タトゥーとは「粋」なこと、なさいますねー。
見た感じ、そんなことするように見えないんだけれど。

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