2018年 06月 21日 ( 1 )

ある日の読書『なぎさ』

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なぎさ  山本文緒

久里浜で「なぎさカフェ」という昭和レトロカフェを始めた姉妹。

仲良し姉妹の和みのカフェ物語と思いきや、そうではありません。

シリアスで、どちらかといえばディープなストーリー。

登場人物は、姉妹にたかる親、ブラック企業で働く面々、
損得勘定が全ての世渡り上手。

なし崩し的に生きる人たちが交差して、物語は進んでいきます。

「和み」の要素は少ないのだけど、その少なさがまた希少価値で、
キラッキラ☆光ってます。


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作者の山本文緒さんは、わたしが40代前半に、夢中になって読んだ作家さんです。

恋愛小説なのですけれど、ただの恋愛小説では済まされない深さがありました。

うつ病を発症して、しばらく執筆を休まれていて、2015年に、15年ぶりの長編小説として
刊行されたのが「なぎさ」。

わたしも、山本さんが執筆を休まれたのと同時に、年のせいか(笑)、恋愛ものに急激に興味を失ったこともあって、
この作家さんから遠のいていました。

執筆を徐々に再開されたことは知ってましたが、こんな凄い長編小説を書いていらしたとは驚きました。

執筆の準備期間を含めて3年かけて書いたという「なぎさ」。
もう、長編小説は、これが最後かもしれないと、ご本人が仰ってますが、
何年かけてでも、細々とでも、これからも小説を書いていただきたいと思いました。


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この小説の舞台は久里浜という海街です。横須賀線の終点の駅になります。

好きな鎌倉へ出掛けるときに、必ず乗るのがJR横須賀線。
いつも鎌倉で降りるので、その先の逗子や久里浜には行ったことはないけれど、わたしにはよく聞き馴染んだ町なのです。

本の帯に「久里浜」という地名を見つけて、手に取ったのですが、
「久里浜」の地名が出て来なかったら、この本は読まずにいたかもしれないです。

”ありがとう久里浜~”

って、よくわからないお礼されても困るし。久里浜が。。(笑)

山本文緒さんと再会できたお礼かな。





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by ukico32744 | 2018-06-21 18:40 | ある日の読書 | Trackback